猫と暮らすお役立ち情報

獣医師が回答!猫のよくあるご相談/回答:山本宗伸先生(猫専門獣医師)Tokyo Cat Specialists 院長

獣医師が回答!猫のよくあるご相談/回答:山本宗伸先生(猫専門獣医師)Tokyo Cat Specialists 院長

獣医師が回答!猫のよくあるご相談/回答:山本宗伸先生(猫専門獣医師)Tokyo Cat Specialists 院長

Q

老猫の世話

25歳にもなるメスの老猫がいます。寝てばかりいて、ご飯はあまり食べず、水ばかり飲んでいます。1回にするおしっこの量もとても多いです。今後どのように扱うべきでしょうか?
(どらねこさん)

A 獣医師からの回答


動物病院で自宅ケアのアドバイスを

25歳というと、人間の年齢に換算すれば100歳を超えているといえます。どらねこさんの愛猫が元々持っている生命力のせいだけでなく、おうちの方が大切に飼育された結果としてこれだけの長寿が実現できたのでしょうね。

さて、寝ていることが多く、食欲低下と多飲多尿が見られるそうですが、文面からは慢性腎臓病が第一に疑われると思います。ただ、年齢を考えると、寝ていることが多かったり食が細くなったりすることは病気でなくてもあり得ますし、一方で多飲多尿になる病気は他にも糖尿病や子宮蓄膿症、甲状腺機能亢進症などたくさんありますから、やはり病院で身体検査・血液検査・尿検査等を行う必要があるかと思われます。

よく、「高齢で、外出がストレスになるから病院には連れて行けない、対症療法の薬だけ出して欲しい」とのお問い合わせがありますが、一度は受診され、現在、愛猫がどのような状態にあるかを正しく把握することは、非常に大切なことです。その結果として、例えば慢性腎臓病だった場合、ご自宅でできるよう注射の指導をさせていただいたり、症状に応じた内服薬や処方食を継続したりすることになるでしょう。状態がわかれば、出来る限りご自宅でケアする方法をアドバイスすることができます。最近では往診で検査をすることもできます。病院に行くよりは検査の選択肢が限られますが、どうしてもつれていくことに抵抗がある場合は、選択肢の1つとして考えても良いでしょう。
 
食欲低下のペットに対して、体重に見合った必要カロリーを摂取させるために、強制給餌という方法もあります。これは動物病院で指導を受けられます。慣れてくると、飼主にとっても猫にとっても、それほど負担なくごはんを食べさせられるようになることも多いです。処方食を与える必要がなければシニア用フードがよいでしょう。状態に合わせた食事を、きちんと必要量与えることは、愛猫の生活の質を上げることにつながります。
 
(回答:Tokyo Cat Specialists 院長 山本宗伸先生)
 

Nyan's column

猫ちゃんは病気を隠すのが上手な動物だから…

ご存知でしょうか?猫は痛みや不調を、仕草や行動で表しにくい動物です。時には、「おしっこの変化」に表れているのに、飼い主さんがそれに気づくことができていないことも…

簡単にできる「おしっこチェック」を日々の習慣に

おしっこの変化に気づけるように、毎日のトイレのお世話時に「おしっこチェック」を習慣にしてみませんか?実はカンタンにできちゃうんです。

Page Top