「ニャンとも清潔トイレ」に関する事業は、2024年6月より花王株式会社からエステー株式会社に事業譲渡されました。
15歳のオス猫です。今朝から、具合が悪そうなので(熱っぽい、食事をとらない、吐く、よだれが出る)、往診専門の先生に来ていただき、診察していただきました。2カ月ほど前に、長年一緒にいたメス猫が亡くなってから、元気がなかったのですが、血液検査の結果、「寂しさによるストレスが原因だろう」とのことで、熱を下げる注射と点滴をしていただきました。また、15歳と高齢のため、腎機能が低下しているので、日頃から低マグネシウムのドライフードを食べさせています。ストレスをケアする方法と腎機能がこれ以上、低下しないようにする方法があれば、教えてください。
(ニァンママさん)
同居猫が亡くなって2カ月あまりも元気がなく、食事をとらずに、嘔吐、よだれがみられるとすれば、これは何かしら病気が隠れている可能性が高いです。きっかけは、寂しさによるストレスである可能性もありますが、すでに検査を受けて、腎機能が低下していると診断されているならば、食欲低下から脱水が進み、尿毒症を起こしている恐れもあります。このケースの場合は、往診ではなく、動物病院で血液検査以外の検査も受けることをお勧めします。
現在、低マグネシウム食を与えているとのことですが、このフードは、猫の泌尿器症候群で細菌の関与がない場合や、ストルバイト結晶が原因の膀胱炎を示している場合に与えるものです。血液検査、尿検査、超音波検査で腎機能が低下しているならば、低マグネシウム食より、腎臓食を与えるべきでしょう。ちなみに、腎臓食とは、良質のタンパク質を適量、ビタミンを豊富に含み、リンを抑えた食事のことです。
もし既に尿毒症に陥っていたら点滴をして、体の中の有害物質の排泄を促しましょう。ただし回復するかは腎臓病のステージにもより、点滴をしても数値が必ず下がるとはいえません。
腎臓病が進んでおり、貧血が併発しているときは、造血のホルモン剤注射が必要になることもあります。1日も早く病院に行かれ、適切な治療を受けられることをおすすめします。
(回答:Tokyo Cat Specialists 院長 山本宗伸先生)