「ニャンとも清潔トイレ」に関する事業は、2024年6月より花王株式会社からエステー株式会社に事業譲渡されました。
2カ月のメス猫、避妊はしていません。便がいつもコロコロの状態で、排便後、おしりにたまに丸いボールのトイレ砂がくっついていることがあります。乾いているのか、取ってやるとたいへん痛がり、2回目の時には赤くただれていました。排便後、おしりを拭いてもきれいなことが多いので、拭くのをやめていたのですが、放っておいても大丈夫でしょうか。
(さくママさん)
猫はグルーミングの一貫として自分で肛門周りも舐めてきれいにするので、基本的には拭いてあげる必要はありません。肛門周りの毛の生えていない範囲は、組織が直腸粘膜からの続きでデリケートになっていますから、柔らかい布を使っても拭き過ぎれば容易に擦過傷ができて炎症が起こります。ペットのお尻周りというのは飼い主さんにとって気になる部分らしく、肛門腺の絞り過ぎや排便後の拭き過ぎで、肛門が赤く腫れて痛みを起こしてしまったというケースがよくあります。よほどの軟便か下痢でお尻が汚れている場合はぬるま湯で洗い流し、柔らかい布やティッシュで軽く押さえるようにして水分を取り乾かす程度で十分でしょう。
さくママさんの猫ちゃんは便が硬くコロコロしているということですから、便が柔らかいせいでお尻が汚れるというよりは、排便時の姿勢のクセか、まだ小さいために上手にトイレが使えずお尻に猫砂が付いてしまうのかもしれないですね。おっしゃるように乾いた状態の砂をベリッと剥がすと傷になってただれてしまいますから、排便直後のところをみつけたら、乾く前に軽く払って取ってあげるか、もう乾いてしまっているなら、ふやかしてから取ってあげてください。また猫は、グルーミングする際にお尻周りに付いた猫砂を舐めてそのまま飲み込んでしまう子と、上手にペッと吐き出す子に分かれます。後者であれば、人為的に常にお尻の猫砂を取ってあげなくても害はないと思います。
猫は動物種の特性として便秘体質の個体が多いですから、2カ月齢で硬い便をしているさくママさんの猫ちゃんも要注意です。成猫になっても便秘がみられるようなら、ケアしてあげる必要がありますから、そちらに関しては過去の質問「便秘がひどい」を参考になさってください。
【参考記事】
>猫の便秘がひどい
それ以外には肛門腺炎、肛門の先天的な異常、直腸炎などの可能性もありますので、赤いただれが続くようであれば一度動物病院でみてもらうことをお勧めします。
(回答:Tokyo Cat Specialists 院長 山本宗伸先生)
ご存知でしょうか?猫は痛みや不調を、仕草や行動で表しにくい動物です。時には、「おしっこの変化」に表れているのに、飼い主さんがそれに気づくことができていないことも…
おしっこの変化に気づけるように、毎日のトイレのお世話時に「おしっこチェック」を習慣にしてみませんか?実はカンタンにできちゃうんです。