「ニャンとも清潔トイレ」に関する事業は、2024年6月より花王株式会社からエステー株式会社に事業譲渡されました。
室内で猫と暮らす飼い主にとって、部屋の中の臭いには何かと気になるものです。ペットのニオイには、大きく分けて、「体臭」と「トイレのニオイ」があります。特に気温や湿度の高い梅雨時などは、臭いが強くなります。これは、この時期にニオイを作る微生物の活動が活発になるためです。微生物は気温25〜35℃、湿度70%以上になると活動が活発になり、急激に増殖します。夏や梅雨時はこの条件が整うため、他の季節よりもニオイが強烈になるのです。雨の日は、窓を閉め切って空気がよどんでいるため、嫌な臭いがより強烈に感じられます。
動物の体のニオイは、皮脂腺とアポクリン汗腺からの分泌物が微生物によって分解され、ニオイの強い分解物が作られるために発生します。皮脂腺やアポクリン汗腺は、尾のつけ根や肛門の周り、足の裏、耳などに多くあるので、体臭を防ぐためには、この部分を念入りにお手入れすることも大切です。
いつも自分で毛を舐め、セルフグルーミングしている猫は、基本的に体臭の少ない動物です。猫自身の毛づくろいにプラスして、飼い主がブラッシングを行っていれば、シャンプーをしていなくても、体臭が気になることはほとんどありません。もしも、体の一部がひどく臭うようであれば、ケガをして傷口が化膿していたり、皮膚炎などを起こしていたりなど、体の異常も考えられるので、動物病院で相談してみてください。
肛門腺に分泌物がたまっていると、肛門の周りが臭うこともあるので、定期的に絞るようにします。また、歯に歯石が付着していると口臭の原因になるので、自宅で歯磨きをしたり、定期的に病院での歯石除去処置を受けたりして、歯石がたまらないようにケアを行いましょう。
猫トイレのニオイは、多くの飼い主の悩みのタネです。猫のオシッコは老廃物がぎゅっと詰まった濃縮尿で、ニオイも強烈です。また、ウンチも肉食動物特有のツンとした臭いがします。トイレは、排泄物の処理を怠ると、強烈なニオイが発生します。これも、微生物が尿や便を分解し、アンモニアなどの嫌な臭いを発生させることが原因です。
トイレのニオイを抑えるためには、素材選びも大切です。猫のトイレ容器や猫砂にはいろいろなタイプのものがあるので検討してみてください。最近では、体臭や排泄物のニオイを抑える成分が配合されたフードなども市販されています。また、ニオイを軽減させるためには、排泄物をこまめに捨てることも大切です。
窓を閉め切って空気がよどんだ状態になると、ニオイが部屋に充満して強く感じられます。できるだけ、窓を開けたり、換気扇や空気清浄機をつけたりして、通気をよくして、ニオイがこもらないよう工夫してください。
監修:山本宗伸先生(猫専門獣医師)
ご存知でしょうか?猫は痛みや不調を、仕草や行動で表しにくい動物です。時には、「おしっこの変化」に表れているのに、飼い主さんがそれに気づくことができていないことも…
おしっこの変化に気づけるように、毎日のトイレのお世話時に「おしっこチェック」を習慣にしてみませんか?実はカンタンにできちゃうんです。