猫と暮らすお役立ち情報

猫の生活事典 監修山本宗伸先生(猫専門獣医師)

猫の生活事典 監修山本宗伸先生(猫専門獣医師)

猫の生活事典 監修山本宗伸先生(猫専門獣医師)

猫の肥満改善

肥満の目安は?

人間同様、猫にとっても、肥満は万病の元です。肥満になると心臓や内臓の負担も大きくなるし、泌尿器系の病気になる可能性も高くなります。メインクーンなど大きな種をのぞいて、一般的な成猫の平均体重は3~5kgです。肋骨が触れなかったり、下腹が垂れていて手で支えることができるような場合は肥満です。
避妊・去勢をした猫では、異性を求めるために費やすエネルギーが減り、また食欲が増加するので、少しカロリーを控えなければ太ってしまいます。

子猫の頃から正しい食事を

育ち盛りの子猫は、体重あたり成猫の2〜3倍のカロリーを必要とします。しかし、子猫の頃から好き放題食べていると、我慢することを知らずに常にご飯を要求する猫になってしまします。小さい頃からカロリーを計算して余分な食事はとらないないように注意しましょう。
また室内飼育の猫たちは運動不足になりがちですし、避妊・去勢をしているとエネルギーの消費量も少ないので、規定量のフードを与えていても、太ってしまうことがあります。体重をはかる習慣をつけておくと、体重の変化に気づくことができます。

肥満改善のためには、目標を決める

肥満改善の手段として、やみくもに食事の量を減らすのは、健康上おすすめできません。まずはなぜ太ったのか、その原因を探り、計画をたてることが大切です。次に、「いつまでに何キロ落とすか」という目標を明確にします。なんの目標もなく、ダラダラやっていては、愛猫も飼い主もつらいだけです。
太っている場合は、現在の体重の8~15%の減量をまず目標にし、期間を2~3ヶ月に定めて集中して取り組みます。定期的に体重を計ってグラフにすることも、成果がわかって励みになります。
ダイエット期間中は、1日に与えるフードをきちんと計量し、1日2~3回分の小分けにしておくと、与えすぎを防ぐことができます。おやつもこの中から与えるようにします。
また、一緒に遊ぶ時間を増やして運動させることなども効果的です。ただし、運動量を急激に増やすのは、太りすぎている場合は心臓や関節に負担がかかったり、足腰を傷めたりすることがあるので、おすすめできません。食事コントロールで少し体重を減らして体を軽くしてから、徐々に運動量を増やしましょう。

監修:山本宗伸先生(猫専門獣医師)

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